肩の焼けこげを「はぎれパッチ」で隠しました。
配置を考えて、同じ生地を使って作ったパッチをもうひとつ付けています。
切れた箇所を厚みのあるベルベットリボンで補強しました。
擦りきれたところに裏から古布をあて、ほつれにはピンクや紫の絹糸をちくちくと縫いこみました。
絹糸は依頼主にはじめてお会いしたときに譲って頂いたもので、西陣の絹問屋に残っていたものと聞いています。
糸とつくろいが調和してくれてうれしく思います。
肩、袖まわり、首もとの破れと汚れを修復しました。
当て布には自分で染めた、着物裏の絹布を使っておりうまく馴染んだのではと思っています。
野蚕の糸を染めて作られたコート。
全体にランダムに、不規則なストライプが横切っています。
脇と背中の縫い目が破れ、周りが劣化してぃした。
黒のグログランリボンを縫い付けて、新しく追加されたデザインになるよう修復しました。
袖口のほつれを修復しました。
ストレッチ素材の修復は伸びを保っておく必要があります。
あまり縫い込まないように注意しながら、ほつれを直しておきました。
腕のタイガーから色を取って、白と黄色でまとめています。
薪ストーブに当たったときに出来た焼けこげを修復しました。
茶色く変色した部分と、焼けて欠損した部分に細かく縫い目を重ねて、できる限り目立たないように直しました。
生地が薄くなってきたジーンズを当て布と、フリー刺し子で補強してあります。
フリー刺し子はざっくりとしたチェック柄の織物のような雰囲気に仕上げました。
美しい黒のシルク地に、黄色系の花柄がプリントされたワンピース。
後ろがわの裾の部分が、真ん中の縫い目で割けそうになっていました。
何度かご自分で修復された後、生地自体が薄くなってきたのを機に預けていただきました。
ステッチを花柄に合わせて、さりげない修復を。
裏側には黒のリボンを縫い付けて補強してあります。
緑色のタイパンツと一緒にお預かりして、こちらもカスタマイズをさせて頂きました。
右側にだけ不規則な縞模様を入れました。糸の色は赤とマスタードイエローなのですが、同型の色を混ぜたり重ねたりして変化を出しています。
鮮やかグリーンのタイパンツをカスタマイズしました。
イメージはジャージの一本ライン。太ももからふくろはぎにかけて、右と左で違うデザインにしました。
左側は布を組み合わせ、その上から曲線のステッチをたくさん載せています。
反対側は糸だけで直線を不規則に重ねました。緑とオレンジの組み合わせの小さなステッチです。
うさとの服はとても柔らかな生地で作られています。
着心地最高なんだけど、生地が破けたり薄くなったりするのも事実。
おしりのところがビリッと破れて、ミシンを使ったリペア屋さんに塞いでもらったものがまた破けてしまいました。
町のリペア屋さんがお手上げになるような案件、ダーニングは得意です。
裏と表から生地を強化、刺子を施してパッチワーク的に当て布をちりばめました。
洗濯したら革の色落ちが発生。
おしりあたりを中心に染みが点在していました。ショックですよね。お気に入りならなおのこと。
何度も染み抜きした後、捨てられずにとってあったものを託していただきました。
元に戻すことはできないけど、
新しい「味」として繕いを一体化させ、また着たいと感じるように繕うことはできる。
こぎん刺し用の白糸で縦、横に糸を重ねています。
リネンとコットンを組み合わせたインディゴのエプロンのダーニングです。
ポケットの横が小さく破けていました。手を入れたときに圧力がかかる部分なのでしょう。
補強だけではなく、ポイントとなるようなダーニングをして欲しいというご要望でした。
明るい赤をポイントに何種類かの色を組み合わせています。
裏側の当て布はインドのハンドブロックプリントの生地を組み合わせています。
ご自身でダーニングしたワンピースのお持ちこみでした。
なんとなく納得いかない、ということで、引き継がせていただきました。
目立つ部分は布をとって四角ダーニングに変更し、脇などの当てぬのは残して、ステッチを追加しています。
少し派手かな~という色も細い糸ならば、いいアクセントになります。黄緑に近い色と落ち着いたブルーを組み合わせました。
ざっくり、くったりした感触がとても魅力的な綿の生地です。
太めの綿糸でざっくりと織り上げているので、引っ掻けると糸が出てきやすいのです。
戻せる糸は縫い戻し、生地に溶けこむ細い糸でほつれた部分をしっかりと補強しました。
味わいのある生地にダーニングが溶けこんでいます。
依頼者さまがタイに滞在されていたときに、買い求められたもの。
なんと30年以上前。
背中が大きく裂けた状態でした。直して破けてを2回、3回繰り返して、あきらめずに依頼を続けてくださいました。
貴重な手織りの生地。裂けた部分を当て布に使っている箇所もあります。
わたしの手元にあった青系の生地を取り混ぜて、全面的に補強しています。
虫食いによる穴がたくさんあったセーターです。
ポイントは当て布に絣の生地を使ったこと。文様部分は水色なので、ちらりと水色が覗く部分もあってかわいいです。
表から四角ダーニングをしたり、穴のまわりをゴマシオしたりしています。色は青系に白、グレー、ゴールドを加えてまとめています。
脇のあたりの擦りきれを補強しています。
着たときに補強した布が見えてもいいように、チョコレートブラウンのウール生地を使いました。
糸はかなり細めの糸掛け曼陀羅用のもの。
ステッチをたくさん入れると、それ自体が模様のようになり、いかにも継ぎ当てという印象ではなくなります。
気に入っててずーっと着てるというアウター。
柔らかくて身体の一部のようでした。
背中の生地が全体的に薄くて広範囲に当て布した案件でしたが、ついでに繕った袖口のほうが反響がありました。朱色をぽっちりと。
ハニカムステッチをランダムに入れて、模様を楽しむダーニングです。
履いたときに横から、後ろから、正面から。
すこしづつ違う模様が見えるようにしています。
こちらもカスタマイズの依頼でした。
ご自分でも何度も繕ったお気に入りのカーディガン。
しかし繕ったところから破けて、生地も弱くなってる。
ダメもとで相談して頂きました。
背中全体にグレーリネンの生地を当てて、刺子のようにたくさんステッチを入れて補強しました。
このリネン生地がとてもよくはまったと思います。
さらに破けたところはナチュラルカラーでハニカムステッチをいれています。
傷んでいないシャツでしたが、すこし変わったことをしたい、と依頼して下さいました。
ダーニングではなくカスタマイズですが、飽きてしまった衣服にダーニングするのはおすすめです。
背中側にさまざまな流線型の文様を縫いこんでいます。
両脇に破れがあるブラウスでした。
お気に入りでご自分でも何度も繕ったものの、限界かも、ということで持ち込まれました。
繕うことで雰囲気を壊したくなかったし、大人の女性が着るのだから、あわよくば更にすてきに仕上げたいと考えました。
裏から茶金の大島紬を当て、表から光沢のある白でハニカムステッチを重ねました。
焼け焦げの繕いです。
はぎれを組み合わせてパッチを作成しました。
我、ここにあり!っていうくらいの主張があるほうがいいなぁというご希望に合わせて、いくつか案を作って選んで頂きました。
派手で目立ちますが、着るかたの個性とうまく馴染んでおり、うれしい繕いになりました。
首もとの破れがあるシャツでした。
小さな四角ダーニングを連ねて破れを塞いでいます。
青いシャツに青のグラデーションでまとめてみました。
隣町のクラフトビール、グッドウルフのブルーワーさんのものです。
生地が傷んでいるところにお店の名前を入れさせていただきました。
はぎれを組み合わせて、焦げたところに当て布をしました。
市販のアップリケやテープを使うよりも、心満たされるような気がします。
一年前にしたダーニングに繕いを重ねています。「追いダーニング」です。
和の布を多く使ったダーニングですが、あからさまに和風にするのではなく、さりげなく和風を試みています。
膝に破れた箇所があって、生地が全体的に薄くなっていました。
持ち主の好みを想像して、あからさまに主張せず裏側に凝る繕いにしました。
生地はすべてインドハンドブロックプリント。花柄はサンガネール産で、格子柄はバグルー地方のものです。
表からごく細い糸で並み縫いなどのステッチを繰り返しています。
美しいシャツに敬意を表し、最低限の繕い。
男性は首のところが破けやすいようですが、破けたところに四角ダーニングを重ねて塞いでいます。
白やキナリ色のグラデーションにしました。
履きこんだLevisです。
何度も修復された跡があり、大事にされていることが伝わるジーンズでした。
使える修復を活かしつつ、ダーニングを加えています。
色を加えたダーニングに、とお客さまから要望を頂き、渋めの赤、白、茶色、グレーとインディゴを合わせて生地を選んでいます。
こちらは着倒されたEDWINです。
一度ダーニングしたものに、さらに繕いを重ねています。
色合いは紺色を中心にして、さまざまな和柄とインドのインディゴ生地を組み合わせています。
パッチワーク的な感じですが、形をあからさまにデザインせず、自然な雰囲気になったと思います。
吉野に暮らしながら、植物の良さを利用したボディケア製品を考案して製造している方がいます。
その方の自宅兼事務所の入り口に掛けるのれんに刺繍をしました。
シンプルなかたちを作っているのは、何十種類かの様々な糸たち。
色を重ねて、途切れたり繋いだりして、吉野の空気を表現しています。
破損している部分に当て布とステッチを組み合わせて補修しました。
かばんの良さをじゃましないように、モノトーンでまとめて、内側だけオレンジを使いました。モノトーンでもすこし個性的な布を使って地味になりすぎないつくろいにしています。
濃い茶色をベースに、光る糸やナチュラルカラーの太い糸などが織り込まれた生地が使われているソファーカバーです。
座面のよく使われる場所が薄くなって、2ヵ所破れていました。
シックな雰囲気を壊さず、地味過ぎず、ダーニングの手作業感もさりげなく盛り込むことを目指しました。
当て布に使った生地は橿原のcafeNOLAさんに提供して頂きました。
はぎれを組み合わせた「パッチ」をつくって、擦りきれた部分を繕いました。
この帽子はリバーシブルだけども、柄生地を表にしたことはなかったそう。
繕ったことで、こっちを表にしてもいいかなと思ったそうです。
うれしいですね。
持ち主さまのいろいろな想いがこめられているポシェットです。
擦りきれた部分を布と四角ダーニングで繕いました。
明るい色で大小さまざまな四角を集めたり、散りばめたり。
草木染めの糸を中心にすると、明るいけれどナチュラルで落ち着きも感じる雰囲気にまとまると思います。
指の股のところが擦れて破けた案件でした。
同じ赤の刺子糸を使って穴を塞ぎ、部分的に紺色のはぎれを合わせてみました。
スニーカーもダーニングできます。
四つ角に穴が空いたクッションカバーでした。
当て布に使った生地が、渋いアンティークのようなゴールドだったので、繕い全体もその色調でまとめてみました。
手元にあった古いシルクの糸をつかって、飾りのステッチに加えています。
破れも汚れも無いストールでしたが、
なにか模様を入れてほしい。内容は任せる!
という依頼でした。
エスニックな柄と色のストールです。
なるべく日本には無い色合わせにして、小さな四角や三角を連ねました。
ストールを巻いたときに肩に乗るようにしたのがミソです。
かかと破れを繕いました。
青くつ下は裏からエスニックな植物文様の柄生地をあてて、上からマスタードイエローの糸でハニカムステッチしています。
ざっくりくつ下は手紡ぎの毛糸を中心に使っています。ざっくりとした質感がすてきなくつ下なのでその味わいを壊さないように。
くつ下は目立つ色で繕ってほしい。
そんなご要望に沿って、くつ下の赤と青を基調に茶、緑などを加えてカラーブロックのような四角模様で繕いました。
山林用の地下足袋にパッチワークしました。
足底に近い部分は汚れに強い生地を使っています。
オレンジ、サーモンピンク、紫、ブルーグレーを中心にカラフルなパッチワークです。
目玉は裏側につけたインパクトのある柄生地とタイ民族衣裳の飾りの組み合わせです。
そして実はこの柄生地、知人から貰ったタオルです。想像以上にマッチしました。アウトドアスニーカーでも、こんな趣の柄使われてますよね。
全体的にはグレーやベージュで。
赤、青をポイントに入れて、ほどよくアクセントが効いた感じに。
和の布がたくさん使われているパッチワークです。片足の内側に民族衣裳の飾りに使われていた刺繍を加えています。
折り返して履くと、角度によってちらっと見えるアクセントです。
和の布をたくさん詰め込んだパッチワークです。
メインは桃色とブルーグレーで目立ち過ぎず、地味にもならない取り合わせにしています。
そこによく見ると何種類かの柄生地が埋め込まれています。
2022年版の地下足袋パッチワーク「がっつり」のオーダー品です。
地下足袋の布部分をすべてパッチワークで埋め尽くしています。
オーダー主のイメージから、温かみのあるベージュを中心にパッチワークを作りました。
きなりに近い白のパリッとしたシルクがポイントです。
丸五の5枚こはぜ(黒)を使っています。
赤色を入れて忍者をイメージしたものにしたいというご要望でした。
赤はもんぺに使われていた渋い赤の生地を選び、黒と白を足してパッチワークを作成しました。
19cmの橋本屋子供祭足袋を使っています。
お孫さんへのプレゼントでした。
ピンクと花をたくさん詰め込んだパッチワークです。
橋本屋の子供祭足袋23cm(紺)を使っています。
普段からランニングをしている方で、走るのにも使ってもらっているみたいです。
彼女の印象から決めた、和の伝統柄をたくさん組み合わせたパッチワークを作成しました。
さまざまな水色と黄色を組み合わせたグラデーションのステッチです。
水に光が差し込んで、ゆらゆらと輝くみなも(水面)の色合いになりました。
いろんな色を重ねて布をつくる方のもとに嫁いでゆきました。
つま先とかかと、両方にダーニングをしたスペシャルバージョンです。
つま先はがっつりと、かかとはワンポイント程度に抑えた、四角と三角の組み合わせステッチです。
色は赤系だけど、可愛すぎない色味を選んでいます。グレーやブルーグレーを合わせることで落ち着いた感じになっています。
イベント販売用に作成したものをお買い上げいただきました。
ボゴランとは、西アフリカはマリ共和国で太古から作られている泥染めのことです。
原始的な模様や、アフリカの土色が魅力的なのです。
自然体のおおらかさに触発されて作ったバージョン、お客さまのキャラクターにぴったりだなぁと思います。
かかと、つま先両方にダーニングしたスペシャルバージョンです。
鮮やかな青を中心に黄色もちょっと入れて、青空のような海のようなグラデーションをつくりました。
つま先をハニカムステッチ(ぐるぐる)で補強したカスタマイズ品です。
糸は極細毛糸で、明るいグリーンから白へ、水色や蛍光ぽいグリーンも混ざった段染めです。薄いピンクや水色も足しています。
マルシェ販売用として作成したものを気に入って頂いて、そのまま納品させて頂きました。
その際「若草のような色」と仰っていたことから、若葉と名付けました。
色は明るい赤のグラデーションでオーダーして頂きました。
朱、オレンジ、レンガ色に濃いピンクなど、数種類の糸を使っています。